| ||| 牧草との出会い ||| |
| ||| 牧草との出会い ||| |
| 我が家のうさぎ・ぽぽたん(ネザー系雑種♂:約1kg)は、生後1年くらいまで、ペレット食べ放題とお水、たまに小松菜などの少量のお野菜という生活をしていました。ワタシ自身、うさぎと暮らすのは初めてで、何も知識をもっていないばかりか、その方法を積極的に調べようという意識も、暮らし始めた当初はありませんでした。 その頃、時々、盲腸便(ぶどううんち)を目にしていましたが、しかたがないな程度にしか思っておらず、特にそのことに関しての問題意識はありませんでした。ぽぽたんとの暮らしにも慣れてきて、飼育書などを読むことに興味を持ち始め、ぽぽたんにも、飼育書で時折目にする『牧草』をあげなくては、と思うようになりました。それまでは、「牧草」というものの存在は知っていたものの、その必要性や有効性はまったく知らず、値段が高いということもあって、まったくあげていませんでした。 牧草に興味を持ってから、早速、市販の安いカット牧草をあげ始めましたが、ほとんど食べてくれない日々が続きました。ちまちまと嫌そうに口にはするものの、まだ主食になるにはほど遠かったのです。その頃はまだ、ペレットが食べ放題だったからかもしれません。うさぎと暮らす先輩方に「ロング牧草の方が好んで食べる子が多い」と聞き、ロングの牧草をあげるようにしました。 まず、すぐに食べてくれるはずはないので、ペレットの量を半分に減らしました。食べ放題をやめたのです。***注意あり(下を参照)それから、なるべく空腹の時間を作るように心がけました。同時に、牧草を常に天井に置くことにしました。なにせ、牧草入れなんて存在も知りませんでしたし、床はまだ、金属のスノコがついていましたので、ぼろぼろと落ちてしまうのです。更に、うさぎさんは習性として、上にあるものが気になってしまうようでしたので、思い切って天井に置いてみたのです。 最初はペレットしか食べませんでしたが、お皿にペレットがなくなると、徐々にくんくん匂いをかぎながら、天井の牧草を中に引っ張りこむようになりました。1週間もしないうちに、牧草を引っ張り込む遊びは、いつのまにか食べる手段に変わりました。牧草をメインであげなければ、と思ったのはその頃でした。ちょうど、アメリカのHouse Rabbit Society(http://www.rabbit.org/)のページに出会ったのです。出会いから約1週間の間に、今度はペレットの量をきっちり測って、朝晩2回あげるようにしました。 その頃にやっと、様似共栄牧場の牧草に出会いました。もともと、「他の市販のものに比べて、食いつきが抜群に良い」という評判は耳にしていましたが、それまでは、一袋4kgが使いきれる自信も無く、チャレンジしていませんでした。しかし、たまたまサンプルという形で、うさぎと暮らしている知人に分けていただくチャンスを得ることが出来たのです。その牧草は、今まであげていたものと違って、とんでもないくらい食べてくれるようになりました。それにつられてなのか、様似共栄牧場以外の牧草も、以前に比べて食べる量が増えました。それ以降、牧草は、以前の倍くらいの消費量になりました。(だいたい、1ヶ月に最低2kgくらいに。)うんちの大きさも色も、今までとは比べ物にならないくらいに大きくなりました |
| ||| おなかの仕組みを考えると・・・ ||| |
| うさぎさんたちは、草食動物です。 野生のうさぎさんと同様、飼育下のうさぎさんたちも、硬いセルロースや長い繊維質をきちんと消化できるように、人間よりもはるかに大きな盲腸を持っているのです。同じ草食動物の、お馬さんや、牛さんたちと一緒なんです。その大きな盲腸の中では、いろいろな良い細菌が、えさを十分に消化して、コロコロのセイロガン状のうんちと、ぶどうの房のような盲腸便(ぶどううんち)を作り出しています。 同じ草食動物の牛さんたちは胃の中で反芻という行為をして、栄養分を余すことなく吸収していますが、うさぎさんは、この盲腸便という形で余すことなく栄養を吸収しているのです。 うさぎさんの盲腸内の細菌たちにとって、牧草などの繊維質は必要な栄養源であり、牧草を消化するときに、脂肪酸というものを産出して、盲腸内を酸性に保つので、うさぎさんのお腹の中で、悪い細菌が増殖するのを防いでいるのだそうです。 繊維質はまた、盲腸の動き・蠕動(ぜんどう)を良くしてくれます。反対に、繊維質の不足は、盲腸の中を、酸性からアルカリ性に傾けてしまい、お腹の中で悪い細菌を増やし、腸炎などの原因になったりします。 |
| ||| ペレットではなく、牧草のわけとは? ||| |
| 一般的に、ペレットに使われている牧草はアルファルファであり、チモシーよりも繊維質の低いものです。最近は、だいぶ繊維質の多いペレットが発売されてきていますが、例え、チモシー主体のペレットであっても、やはり牧草で摂取できる繊維質とは違います。ペレットの中の牧草は、目につかないくらいに細かく砕かれたものであり、含まれる繊維も短く、牧草の長い繊維質との差は、歴然です。 よく分からない方は、すり鉢でペレットと牧草をすりつぶしてみるといいかもしれません。うさぎさんの顎の動きや歯の仕組みとはちょっと構造が違いますが、実際にやってみると、牧草はなかなか細かくするのは難しく、ペレットは簡単に粉々になるのが分かるかと思います。 また、うさぎさんは、体内で消化できない炭水化物などを、繊維質の多い食べ物を取ることで、体外に排出し易くして消化しています。確かに、ペレットに含まれる繊維質も同じような働きをします。しかし、牧草に含まれる繊維質とは、その能力が大幅に違ってきます。体内に入る際に、すでに細かく砕かれてしまっているペレットの繊維質では、うさぎさんたちの大きな盲腸の中では、有効に働いてくれません。それに比べて、牧草の状態で摂取されたものは、繊維質が長く、お腹の動きを良くしてくれて、とても有効な働きをしてくれるのです。 以下のような文献を読んでいただけると、牧草(繊維質)がどれほど大切かと言うことが分かっていただけると思います。参考になさってください。 ウサギの胃腸生理学 Davies RR et al : Veterinary Clin North Am Exot Anim Pract 6[1]:139- :Rabbit gastrointestinal physiology. ウサギの胃腸生理学は、近位結腸で食餌の消化成分と未消化成分の分離を中心とする複雑なシステムである。このシステムの臨床的に重要なのは、盲腸や結腸の運動性を維持するため、長い粒子長の不溶性繊維(>0.5mm)を多く含む食餌を必要とする。 飼育ウサギに最もよく見られる胃腸疾患は、不適切な食餌(低繊維、高蛋白、高炭水化物)やウサギが慣れていないおやつを、たまにあげることに関連している。それらの問題の多くは、ウサギに主に牧草、乾草、線維性の雑草のような繊維の多い植物からなる食事を与えることで回避できる。フルーツや穀物、炭水化物、脂肪ベースのおやつは避けるべきである。ペレットフードは便利だが、最小限にするべきで、押し出し加工で製造された、不溶性繊維の長い粒子長を保持しているペレットを選ぶべきである。(Dr.Sato訳) [参考文献] どうぶつのお医者さんの事件簿(http://www.lifewithdog.net/vet/) メールマガジンの186号より転載させていただきました。 |
| ||| ご注意ください。 ||| |
| 我が家は何も知らずに、ペレット主食から牧草主食に急に切り替えてしまいましたが、のちに、うさぎさんと暮らしている先輩から、『急に食事内容を切り替えてしまうことは、うさぎさんのお腹にとって危険なことだ』と教えていただきました。 我が家のぽぽたんは、たまたま難を逃れましたが(変化に気が付かなかっただけかもしれませんが)、通常はうさぎさんのお腹もびっくりして、急激に体調を崩したりしてしまう子もいます。ダイエットなどの理由で牧草メインに切り替える際には、「注意すべきこと」のページをよく読んで、十分に危険性を理解し、きちんと計画をたて、それぞれのうさぎさんの体調を細かくチェックしながら始めるようにしてください。 |